寺子こどもえん

Posted 2024-08-28

ご縁を得て、2024年8月21日に、富山県南砺市井波の『寺子こどもえん』で、木版画のワークショップを開催しました。
ワークショップの内容は、色染めされた和紙に僕と子供達でガレキ模様の木版画を刷って、墨が乾いた後で子供達が木版画を自由に切ったり千切ったりして、それを白い団扇に貼る、という流れでした。

僕はひたすら版画を刷る係で、休みなしにガレキ版画を刷り続けるという過酷な任務でした。子供達のキラキラした眼差しと熱い体温に囲まれて、熱中症になりかけましたが、子供達のリクエストには全て応えました。

『寺子こどもえん』の代表の齊藤優華さんが、子供達にお話しされたなかに、能登半島の地震災害のお話しがありました。被災者さんにとって最もつらいのは忘れられることです、というお話しでした。だからみなさんもガレキの版画を作って、忘れないでください。

文学と美術と音楽、すべての芸術の重要な任務は、人類の記憶を残すことです。
僕はこの日のワークショップで、50年先の未来に記憶のバトンを渡した手応えを得ました。関係者全員に感謝します。