木版画による小説制作

Posted 2021-11-20

2021年9月に、木版画による小説の制作に着手しました。
20年を越える版画制作のなかで、いろいろな人から「西藤の版画文字は面白い」と言われ、それをまとまった形で作品にしたいと考え、テキストは僕がバイブルとしている小説を選びました。
文字を一字一字彫る制作は、途方もなく時間がかかる制作になりますが、僕の生涯をかけて制作するつもりです。その小説の冒頭を公開します。

『かれは年をとっていた。メキシコ湾流に小舟を浮べ、ひとりで魚をとって日をおくっていたが、一匹も釣れない日が八十四日もつづいた。』