魂の錬金術

Posted 2011-12-23

エリック・ホッファー(中本義彦=訳)。サンフランシスコで港湾労働者として働きながら、図書館に通い読書と思索を重ねた哲学者。私は彼の哲学に励まされます。創作に苦しんでも「遊び心を忘れずに、自らの才能と創造にともなう困難を冷徹に認識して、粘り強く努力を続けなければならない」。しかし「理想の追求から派生する残忍な衝動を緩和してくれるのは、正義の原則や善悪の峻別ではなく、判断の最前線から適切な距離にある思いやりである。思いやりだけが、魂の抗毒素となりうる」。私のアトリエ、座右の一冊。