版画を編む

Posted 2019-12-17

100枚のパネルで構成されるガレキ大仏は、紐で編んで組み立ててあります。搬入の時に馳せ参じて頂いた畏友・阿部悟氏の写真を借りて、紹介します。

1枚のパネルには、1辺に2個づつの、計8個の穴が同じ位置に開いています。外側の木のフレームにも、同じ位置に穴が開いています。20本の紐を使い、100枚のパネルと4辺のフレームに紐を通します。縦横に20本の紐を通して、バシッと縛ると、ガレキ大仏が組み上がるはずです。

個展開催の前日に画廊編で、初めて組み立ててみました。最後の最後に、紐を通して組み立てた作品を、どうやって立ち上げるか、という大問題が発生しましたが、阿部悟氏のご協力を得て、立ち上げることができました。阿部悟氏のご協力がなければ、完成しない作品でした。深く感謝の意を表します。

編み上げたガレキ大仏を裏側から見ると、クリスチャン・ボルタンスキーの作品のように見えました。わたしたちは、番号でしかない。しかし、表側はガレキ大仏が編み上がっています。個展会場が【画廊編】なので、版画を編んだ個展になりました。