ロンサム・カウボーイ
Posted 2014-12-07
片岡義男。赤い背表紙のこの文庫本は、買ったものか、借りたものか、貰ったものか、今となっては思い出せません。この本を手に入れたのは、30年以上前の事です。今も時々枕元で読み返します。黄ばんだページからは、アメリカ大陸の長距離トラックドライバー、貨物列車にただ乗りするホーボー、西テキサスのカフェの女主人、足の悪いロディオ・カウボーイと、この本を共に語ったあの顔この顔がよみがえります。あの顔この顔と今は会う機会はありませんが、六杯のブラックコーヒーを用意して、私は明日も木を彫ります。