版画制作室 Category

私のアトリエのひとり言を綴ります。旧作新作の元ネタバレの自白調書です

書を閉じよ、刀を取れ

投稿日 2013-05-25 Tagged As: | Categories: Blog, 版画制作室
書を閉じよ、刀を取れ

空っぽの箱の底に、十本の彫刻刀があります。この箱が木屑で満杯になったとき、次の個展を開くことでしょう。 9回目の個展が終わって1ヶ月経ちました。この1ヶ月はツンドク本を片っ端から読み倒しつつ、個展の精神的な後片付けで過ぎ・・・・[続きを読む]


箱いっぱいの木屑(Whole Lotta Love)

投稿日 2013-03-30 Tagged As: | Categories: Blog, 版画制作室
Whole Lotta Love

「胸いっぱいの愛を」(Whole Lotta Love)は、レッド・ツェッペリンの曲ですが、私の場合は『箱いっぱいの木屑』です。 この一年間で彫った木屑が箱いっぱいに溜まりました。私は木を彫って作品を制作しはじめて以来の・・・・[続きを読む]


彫刻の影

投稿日 2013-02-02 Tagged As: | Categories: Blog, 版画制作室

彫刻には影ができます。 立体ですから光があたると影ができて当然ですが、版画などの平面作品もつくる私としては、制作途中の彫刻に影ができることに気が付くと、思わず彫る手が止まります。平面作品は絵空事という言葉がある程に、架空・・・・[続きを読む]


エデンの西

投稿日 2013-01-01 Tagged As: | Categories: Blog, 版画制作室

彼らは、ふりかえり、ほんの今まで自分たち二人の住処の地であった楽園の東あたりをじっと見つめた。 彼らの目からはおのずから涙があふれ落ちた。 しかし、すぐにそれを拭った。 世界が、そうだ、安住の地を求め選ぶべき世界が、今や・・・・[続きを読む]


ひとり鬼ごっこ

投稿日 2012-11-23 Tagged As: | Categories: Blog, 版画制作室

私の作品は私ひとりでつくっています。精神的な支えや作る手がかりは沢山あるので、さみしいことはありませんが、実質的につくるのは私ひとりです。いわゆるアートシーンからも遠く離れてひとりで制作している私が気になるのは、過去の私・・・・[続きを読む]


月に吠える

投稿日 2012-11-10 Tagged As: | Categories: Blog, 版画制作室

ぬすつと犬めが、 くさつた波止場の月に吠えてゐる。 たましひが耳をすますと、 陰気くさい声をして、 黄いろい娘たちが合唱してゐる、 合唱してゐる。 波止場のくらい石垣で。 いつも、 なぜおれはこれなんだ、 犬よ、 青白い・・・・[続きを読む]


彫刻を拾う

投稿日 2012-11-03 Tagged As: | Categories: Blog, 版画制作室

木彫刻をつくる前は立方体の木材です。この立方体のなかにあるものを彫り出す、いわば発掘作業が私の彫刻制作です。下書きはあるようでない。木材の上に線を引いたところで叩きノミの一撃で消し飛びます。彫りながら出たとこ勝負で彫り進・・・・[続きを読む]


Jumpin’ 邪鬼 Flash

投稿日 2012-09-29 Tagged As: | Categories: Blog, 版画制作室

暴風雨のなかで釈迦は生まれた 打ちつける雨に世界は怯えて泣いた でも もう大丈夫 こいつは冗談 でも もう大丈夫 Jumpin’ 邪鬼 Flash 冗談 冗談、 冗談じゃねぇー!


百鬼夜行 Rolling Stones

投稿日 2012-09-22 Tagged As: | Categories: Blog, 版画制作室

『百鬼夜行絵巻』をめくっていると、500年前の絵巻物のなかにストーンズがいました。この画の赤い舌をべろりと出している鬼は、16世紀のストーンズに違いないと私には思えます。思ったからには作品にします。仏像を基礎に版画を制作・・・・[続きを読む]


Print On The 光琳

投稿日 2012-08-11 Tagged As: | Categories: Blog, 版画制作室

実は、私が10年来つかっている和紙が製造元の事情で入手できなくなっています。困ったところで埒があかないので、この機会に違う紙に刷ることを試してみました。思い出したのは、京都の円徳院でみた長谷川等伯の襖絵です。唐紙の地模様・・・・[続きを読む]