
四半世紀の昔、私は送別会でしたたか酔っぱらって西武新宿駅を降りた。乗り換えの電車はなくなっていた。雨降る3月の午前零時過ぎだった。ポケットにはタクシーを拾うお金はなかった。お金もないのに新宿ゴールデン街へ足を向けた。雑誌・・・・[続きを読む]
西藤博之公式サイト
四半世紀の昔、私は送別会でしたたか酔っぱらって西武新宿駅を降りた。乗り換えの電車はなくなっていた。雨降る3月の午前零時過ぎだった。ポケットにはタクシーを拾うお金はなかった。お金もないのに新宿ゴールデン街へ足を向けた。雑誌・・・・[続きを読む]
アーネスト・ヘミングウェイ(福田 恆存=訳)。私にとってのバイブル。クリスチャンではない私が聖書と言っては、鬼に舌を抜かれるから、この本と私のかかわりを述べる。最初に読んだ時期は覚えていない過去。何度読み返したかは数えて・・・・[続きを読む]
はまだひろすけ:さく。あかおには、まいにち、ひとりで、おもっていました。「わたしは、おににうまれたが、にんげんたちと、なかよく、くらしていきたいな」。しかし、ごかいされ、さべつされ、あかおにのきもちは、つたわりません。そ・・・・[続きを読む]
フォルカー・クリーゲル(恭子&ヴォルフガング・シュレヒト訳)。王様は世界中のなによりもロックンロールが好きだった。しかし、王様はリズムの取り方が下手くそだった。王様は、高い身分ではあったけれど、自分に対しては謙虚で、ロッ・・・・[続きを読む]
京都の三十三間堂に入ると、最初に雷神がいます。長い長いお堂の最後に風神がいます。この遠く離れた二つの鬼神を一つの版画のなかに収めると、何が起こるのかと新作に着手しました。風神と雷神が近付くと、もくもくと入道雲が立ちあがり・・・・[続きを読む]
私の版画制作室に、鬼が発生しました。それも単体ではなく群生しはじめたようです。以前から仏像の殿堂へ足を運ぶ度に、天部の足元にうずくまる鬼や、五重塔の五層四隅で屋根の重みに耐える鬼たちの存在は気になっていました。今度、「風・・・・[続きを読む]
ジャック・ロンドン(柴田元幸=訳)。九つの短編を収める一冊。なかでも私が心を打たれるのは「メキシコ人」と題する一編。ボクシングのリングとメキシコ革命が並行して描かれる小説。リングで殴られることも革命で立ち上がることも、痛・・・・[続きを読む]
深沢七郎。異様な作品である。武田信玄が治めていた時代、領地の笛吹橋の袂に生きる一家族の興亡を描く小説。現実というのは愛想もない過酷で非情な世界だが、現実を題材とする作品世界は言葉によって物語化される。物語化した時点で現実・・・・[続きを読む]
私の作品制作の原動力となっているのは、Rock Concertの体験です。私も多くのRock Concertの観客の一人でした。数ヶ月前にチケットを買い当日を待ってゲートをくぐりました。スタジアム、野外、ホール、ライヴハ・・・・[続きを読む]