
池内紀=編訳。「カフカ伝説」というものがある。発表するあてのない小説をこつこつ書きつづけて、無名のまま自らの死が近づいたとき、友人に作品一切の焼却を依頼した。この友人はカフカの依頼を裏切った。そのため私たちはカフカを読む・・・・[続きを読む]
西藤博之公式サイト
池内紀=編訳。「カフカ伝説」というものがある。発表するあてのない小説をこつこつ書きつづけて、無名のまま自らの死が近づいたとき、友人に作品一切の焼却を依頼した。この友人はカフカの依頼を裏切った。そのため私たちはカフカを読む・・・・[続きを読む]
開高健とC.W.ニコル。立木義浩の写真が挿入される二人の小説家の対談録。この本から学んだことは多いが、もっとも影響を受けたのは酒の銘柄。私はバーで飲むとき、スコッチはグレンリベット12年に決めている。数多くのスコッチを飲・・・・[続きを読む]
西井一夫。西井さんとはじめて会ったのは2000年8月のグループ展の会場だった。西井さんは自身の記録と記憶を作品として出展されていた。その作品は最終日に西井さん自身の手で燃やされた。当時、西井さんは「シリーズ20世紀の記憶・・・・[続きを読む]
森敦。私にはこの本と、一冊の読書以上の経験があります。1999年3月、新宿ゴールデン街でグループ展が企画されました。一作家は一店舗に展示と紹介された私の担当酒場に「未だ生を知らず 焉ぞ死を知らん 森敦」の書が貼ってありま・・・・[続きを読む]
武田泰淳。この長編小説の冒頭の「神の餌」と題された序章で、著者は早くも巨大な問題に触れている。山麓に住む著者は、森林に棲むリスには餌をやり、屋内のネズミには殺鼠剤をまく。なぜリスが可愛くてネズミが可愛くないのか?片一方は・・・・[続きを読む]
金子光晴。この詩人の作品に触れたくなったとき、ふと開くことができる高橋源一郎編集のこの文庫本は、ながいあいだ愛読しています。周囲の言動が一つの方向へ向かって沸騰している時代に、この詩人は「むかうむきになっている おっとせ・・・・[続きを読む]
ロートレックを食べるのではない。画家は料理人でもあった。彼自身による料理レシピ本。目次にはスープ、薬味香草、魚貝、家畜肉から、きわめつけ、までが並ぶ。私は、このレシピに従って料理をつくったことはないが、レシピの合間に挟ま・・・・[続きを読む]
矢内原伊作。著者がモデルをしていたとき、この芸術家との対話を記銘した本。ジャコメッティは一日の休みもなしに、仕事を続けた。矢内原の前でタブローと格闘しながら独白する。「われわれの仕事、これは人間的でない。私は蟻と同じだ。・・・・[続きを読む]
サマセット・モーム(中野好夫=訳)。ゴーギャンの伝記をベースとした芸術家小説。平凡な中年男が妻子のある家を捨てて一人の芸術家となる通俗小説、と批評されたモームは、シェイクスピアも通俗劇作家だ、と言ったそうです。純文学だか・・・・[続きを読む]
オールダス・ハクスレー(片桐ユズル=訳)。195ページ、「悲しみを見せよう―しかし仏陀がいったのはそれだけではない。彼は悲しみの終りを教えてくれた」。これはインド洋上の小島に漂着した英国人を主人公にした小説の一節です。主・・・・[続きを読む]