フィリップ・K・ディック(浅倉久志=訳)。映画 『ブレードランナー』 の原作小説。1982年に劇場で映画を見たときは、物語の舞台の2019年は遠い未来でした。ところが今や1982年が遠い過去になりました。原作は1968年・・・・[続きを読む]
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映画放浪記
投稿日 2011-10-07 Tagged As: 本 | Categories: Blog, 本棚色川武大。「見(ケン) 」の達人による映画鑑賞史。私も映画をよく見ました。私も、酒、煙草、クルマ、日々の言動から考え方まで、すべて映画から教わりました。雨が降ると七人の侍を想い、窮地にあってはコルネオーネの判断を仰ぎ、星・・・・[続きを読む]
読まずに死ねるか!
投稿日 2011-09-16 Tagged As: 本 | Categories: Blog, 本棚四半世紀の昔、私は送別会でしたたか酔っぱらって西武新宿駅を降りた。乗り換えの電車はなくなっていた。雨降る3月の午前零時過ぎだった。ポケットにはタクシーを拾うお金はなかった。お金もないのに新宿ゴールデン街へ足を向けた。雑誌・・・・[続きを読む]
老人と海
投稿日 2011-09-09 Tagged As: 本 | Categories: Blog, 本棚アーネスト・ヘミングウェイ(福田 恆存=訳)。私にとってのバイブル。クリスチャンではない私が聖書と言っては、鬼に舌を抜かれるから、この本と私のかかわりを述べる。最初に読んだ時期は覚えていない過去。何度読み返したかは数えて・・・・[続きを読む]
ないたあかおに
投稿日 2011-08-26 Tagged As: 本 | Categories: Blog, 本棚はまだひろすけ:さく。あかおには、まいにち、ひとりで、おもっていました。「わたしは、おににうまれたが、にんげんたちと、なかよく、くらしていきたいな」。しかし、ごかいされ、さべつされ、あかおにのきもちは、つたわりません。そ・・・・[続きを読む]
王様はロックンローラー
投稿日 2011-08-19 Tagged As: 本 | Categories: Blog, 本棚フォルカー・クリーゲル(恭子&ヴォルフガング・シュレヒト訳)。王様は世界中のなによりもロックンロールが好きだった。しかし、王様はリズムの取り方が下手くそだった。王様は、高い身分ではあったけれど、自分に対しては謙虚で、ロッ・・・・[続きを読む]
火を熾す
投稿日 2011-07-29 Tagged As: 本 | Categories: Blog, 本棚ジャック・ロンドン(柴田元幸=訳)。九つの短編を収める一冊。なかでも私が心を打たれるのは「メキシコ人」と題する一編。ボクシングのリングとメキシコ革命が並行して描かれる小説。リングで殴られることも革命で立ち上がることも、痛・・・・[続きを読む]
笛吹川
投稿日 2011-07-22 Tagged As: 本 | Categories: Blog, 本棚深沢七郎。異様な作品である。武田信玄が治めていた時代、領地の笛吹橋の袂に生きる一家族の興亡を描く小説。現実というのは愛想もない過酷で非情な世界だが、現実を題材とする作品世界は言葉によって物語化される。物語化した時点で現実・・・・[続きを読む]
1984年
投稿日 2011-07-01 Tagged As: 本 | Categories: Blog, 本棚ジョージ・オーウェル(高橋和久=訳)。2009年に再刊された20世紀文学の問題作。原本は1949年に発表された著者の遺作。”1984年” を近未来と設定する非ユートピア小説。この小説がなぜ新たな翻・・・・[続きを読む]
方丈記私記
投稿日 2011-06-17 Tagged As: 本 | Categories: Blog, 本棚堀田善衛。この本の一行目に著者は記す。「私が以下に語ろうとしていることは、実を言えば、われわれの古典の一つである鴨長明『方丈記』の観賞でも、また、解釈、でもない。それは、私の経験なのだ」。1945年3月、東京大空襲のただ・・・・[続きを読む]